Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「春日様…?」


由羅は、動かなくなった春日の体を揺する。


しかし何度揺すっても、春日は目を覚まさない。


「起きてください、春日様っ…!」


由羅の悲痛な叫びが響く。

高殿にいる人々は、皆涙を流す。



鞍馬忍者、名は春日。
享年、22歳であった。


依頼は失敗しなくとも、この日鞍馬一族は、里一番の忍を失った。



由羅は1人、春日の死の責任を背負って生きてきた。