Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

だが途中で足を止めていれば、由羅の処置が遅れ、由羅の命が危なかった。


春日は自分の命よりも、由羅の命を優先にした。


…それに、春日は悟っていた。

この傷では、もう自分は助からないことを。


そう、由羅は依頼を同行していた忍から聞かされた。


「春日様は熱に浮かされながらも、由羅様の心配をしておられました…」

「そんな…。春日様っ…」


由羅の目元に、涙が滲む。