Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

周りは皆、視線を伏せている。


「春日様…?ねぇ…どうしちゃったの…!?」


由羅は近くにいた忍の肩を何度も揺する。


「実は…」


その忍は俯き、そしてポツリポツリと話し出した。



昨夜の依頼…。

由羅が弓矢の標的にされ、春日が助けに入ったとき…。


“…大丈夫か?”


そう由羅に声をかけた春日だったが、このときすでに背中には浴びるほどの矢が突き刺さっていた。