Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「…市!」


ギュッと市を抱きしめる由羅。


竜之助、聞こえたか…?

市が…、少しだけど話せるようになったんだ。


竜之助に語りかけるかのように、由羅は心の中で呟いた。


「よかった…。本当によかった…」


竜之助の母親も涙している。



由羅は市を愛おしそうに見つめ、その頭にポンッと手を置く。


「じゃあな、市。元気でな」

「う…んっ。お姉…ちゃんも、元気でね。今まで…あぃがとう…!」