Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

時折唇を噛み締めながら、文を読みながら頷く母親。


息子が腕を認められた喜びと、もう会えないという悲しさとが入り混じった…複雑な表情をしていた。



「…もう、こんな大事なこと…。自分で言いにこればいいのにね」


竜之助の母親は、溢れた涙を指で払う。


「竜之助さん、お忙しいみたいで…。代わりに私が…」

「…そう。ありがとう、椿ちゃん」


由羅の手を取って、微笑む竜之助の母親。