Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

瞳は光を失ったようにくすみ、ずっと体が震えている。


こんなに変わってしまうものなのか…。


市の変わり果てた姿に、由羅は言葉が出なかった。



「…で、今日はどうしたの?竜之助なら、まだお城だけど……」


なにも知らない竜之助の母親の言葉に、由羅は胸が締め付けられる思いだった。


「私…、竜之助さんからお預かりしたものがあって、今日はそれを届けにきました」