Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「それは…」

「まぁ立ち話もなんだから、ウチに上がってちょうだいっ」


今日は体の調子もいいのか、竜之助の母親はにこやかに由羅の手を引く。

そして、招かれるまま家へ上がった。



竜之助の家へくるのは、以前竜之助に紹介してもらったとき以来だった。


前と同じく、最低限のものしか揃えられていない竜之助の家。


変わったことと言えば…。


「市…?」