Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「無力なお前たち親子が今日まで生きてこられたのは、お前たちに仕える兵に生かされていること…。そのことを…決して忘れるな」


そうして、菊葉城から去っていった。


由羅の行方は、だれも知らない…。



荷車を引く馬は、ゆっくりと進んでいく。


城下町へ入り、市場を越えて、川を渡り、田んぼ道に入る。


そして更に進み、森が見えてきたところで由羅は馬を止めた。