Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

その声に、一瞬体の動きが止まる。


…辺りを見渡すが、だれもいない。


だが、正面を向き直ると…。


「由羅!」


なんとそこには、…竜之助が立っていた。


由羅は驚きの余り、息が詰まりそうになった。


夢か現実かわからないが、確かに竜之助が由羅の目の前にいた。


「…竜之助!」


由羅がそう叫ぶと、竜之助は穏やかに微笑んで…。

そして…霧が晴れていくように、消えてしまった…。