Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

由羅は木の陰から、そっとその様子を窺う。


「いよいよですね、父上」

「ああ。念願の忍狩りだっ」


忍狩り…。

やはり、義秀たちの出陣の目的は…鞍馬一族。


「…そういえば、聞いたか?幸秀」

「なにをです?」

「どうやら昨夜、お前の影武者が死んだそうだ」


義秀と幸秀の会話は、昨夜の事件にすり替わる。


幸秀の影武者…。

それは、竜之助のことだった。