Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

そう呟き文を懐にしまうと、由羅は菊葉城に向かった。



場内には、武装した兵たちがひしめき合っていた。


先頭には槍を持つ者、後方には鉄砲部隊が配置されていた。


今から出陣するという、兵たちの緊張感がビリビリと肌に伝わってくる。


そのとき兵たちの奥から、二頭の白馬が見えた。

そこに跨るのは、義秀と幸秀。


平然として、この日の朝を迎えた幸秀と義秀に、由羅はまた怒りが滲み出た。