Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

そして、おぼつかない足のまま、菊葉の城下町に向かった。



菊葉の城下町に着いたとき、まだ陽が昇り始めた頃だというのに、妙に騒がしかった。

市場は、いつにも増して人々が賑わっている。


由羅が人混みに紛れながら聞き耳を立てていると、こんな会話が聞こえてきた。


「朝早くから、出陣なされるそうだ」

「ああ。うかうか寝てられねぇ!」

「でも、なんでまたこんな早くに?」