Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

また、守れなかった…。


…いや。

それどころか、この手で…。


心の底から愛おしく思っていた人を…殺めてしまった。


竜之助の血がついた掌を、ギュッと握りしめる。


その由羅の後悔は、計り知れなかった。



しばらく、呆然とその場に座り込む由羅。


その由羅の目に留まったのは、竜之助から預かった文だった。


徐ろに手を伸ばした由羅は、涙でぼやける視界越しに文に目を通した。