Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

しかし、もう力の入らない腕からは想像がつかないほど、由羅に向けられた竜之助のまなざしは強かった。


今にも崩れ落ちてしまいそうなその弱々しい竜之助の手を、とっさに握る由羅。


「…わかった」


これが、由羅が今の竜之助にかけてやれる…最善の言葉だった。


由羅は、竜之助の手から文を受け取る。



「…ハハ、なんでだろ。俺…死ぬのに、全然怖くねぇや…」