Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

由羅に黙ったまま、自分の身のことよりも、主君に忠誠を誓うその心。


竜之助は、最期の最後まで…豊川家に使える立派な武士だった。



「ならば、なぜ反撃してこなかった…!?私を倒すことはできたであろう…!?」


泣きじゃくる由羅。

その頬に、竜之助はそっと手を添えた。


「そんなの…できるわけねぇだろ。好きな女に刀を振るうなんて……」


こんな状況でありながらも、優しく由羅に微笑みかける竜之助。