こうして、今夜の依頼に美影も加わることとなった。


他の忍たちが散ったあとに、高殿に残っていたのは由羅と颯だけ。

由羅は、突っ立ったまま動こうとしない。


さっきの由羅と陽蔵との会話が気になった颯が、由羅の顔を覗き込む。


「どうした、由羅?熱くなるなんて、お前らしくもねぇ」

「私は、…美影が心配なだけだ」

「だから、美影はお前と同じ組になったんだろ?」