Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

…しかし、どうしても素直には喜べなかった。


なぜなら…。


「…竜之助。私は近々、義秀と幸秀の首を取りに行くつもりだ」


暗殺の依頼のこともあるが、そもそも義秀と幸秀は…颯の仇。


決して、このまま生かすわけにはいかなかった。


そんな由羅に対し、竜之助は静かに呟いた。


「ああ、知ってる」


2人の間を裂くかのように、地面に落ちている葉を巻き上げながら突風が吹き抜ける。