Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

顔を上げ、澄み渡った青空を目を移す由羅。


その姿は、まるでどこか遠くにいる颯を探しているかのようだった。



「颯は、……死んだ」


空を見上げながら呟いた由羅の髪を、風が撫でる。


その言葉に、息を呑む竜之助。


「死んだ…?」

「ああ。私を庇って、幸秀に撃たれてな」


一瞬にして変わったその由羅の冷たい表情。

この世のすべてを憎んでいるかのような、重く鋭い目付き。