Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

義秀に撃たれた肩と、拷問された怪我は治ってはいるが、その傷跡は由羅の体に遺されたままだった。


風に吹かれたときに、着物の裾から見える生々しい傷跡。


竜之助はそれを見て、思わず目を伏せる。


「…すまなかった」


河原に響く、竜之助の低い声…。


見ると、竜之助は由羅に向かって頭を下げていた。


「…なぜ、竜之助が謝る?」

「俺が、あのとき由羅を助けに行ければっ…」