Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

暗闇に乗じて、なにかが近づいてくる気配を察知した。

空気の抵抗を最低限に留め、音を殺して一気に近づく。


…バサァ


羽音が聞こえたときには、すでに陽蔵の腕に留まっていた。


羽を広げたら2メートル近くはあろう、陽蔵の鷹。

外の者と鞍馬一族の里とを結ぶ、唯一の伝達手段。


そして鷹の足には、文が括り付けられていた。


それを外し、文を開ける陽蔵。