Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

幸秀が取り出したものは、義秀と同じ…銃だった。


その銃口は、まっすぐに由羅に向けられる。


「ただ、本当に逃げられてしまったら、父上の怒りの矛先が私に向くのでな。お前が助け出されることを予想して、予め毒を盛っておったのだ」

「…それは、相当な悪趣味だな」

「ふふ。私にしてみれば、褒め言葉だな」


颯の鳥笛で、由羅の無事を確信した仲間たちは、皆菊葉城から撤退したあとだった。