Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

由羅の無事と、奪還できたことを伝える笛の音。


それを聞いて、手を止める陽蔵。

視線に気づいたのか、陽蔵が由羅の方に目を向ける。


そこには、安堵したように、微笑んだ陽蔵の表情が見て取れた。



「さ、由羅っ。このまま屋根を伝ってずらかるぞ」

「ああ」


これで一件落着。


…と、思ったそのとき。


クラッ…


由羅は、突然の目眩に襲われた。