Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「ああ。由羅が捕らえられて、黙ってられるわけねぇからな」


茂みの陰に隠れて様子を窺っていると、慌ただしく兵たちが移動していくのが見えた。


「こっちだ!こっちだ!」

「加勢を頼むっ!!」


槍や刀を持った兵たちが、ある方向へ流れていく。

まるで、なにかに引き寄せられるように。


「…なんだ?あっちにだれかいるのか?」


由羅は屋根の上に飛び、見渡す。