由羅の速さに手も足も出すことができず、虚しく斬りつけられる兵たち。



それは…ほんの一瞬の出来事だった。


その場に佇むのは、刀を手に持つ由羅の姿だけ。


100人近くはいたであろう兵が、わずか数秒で倒されてしまった。


しかし、そのすべてが峰打ち。


鞍馬忍者は、暗殺する人物以外、無駄な殺生はしない。


「全員倒しちゃうなんて、どうしたんだよ由羅?」