Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「悪いことは言わない。もう意地など張るな。戦の書の在り処さえ話してくれれば、すぐにでもそなたを解放してやれるのに…」

「そんな口約束に、私は騙されんぞ」

「…そうだな。そう言われても仕方あるまい…」


幸秀は少し悲しそうな顔を見せると、その場を去って行った。



そして、また時は流れる。


由羅は次第に、目が冴えていくのがわかった。

これは、夜が更けていくことを意味していた。