Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

それに由羅は、捕らえられた時点で、ここで死ぬ覚悟もできていた。


べつに、この世に未練はない。


…ただ、もし願いが叶うのであれば、一目…竜之助の姿を見たった。

それだけだった。



由羅が希望を捨てかけていた、そこへ…。


「お前たち、あまりいじめてやるな」


由羅が幽閉されている地下牢に、1人の男が下りてきた。


家来たちはその声に気づくと、一斉に頭を下げた。