Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「ワシの殺気を感じた瞬間に身構えた…あの素早さ。ただの踊り子…。いや、訓練された者でさえ、そう簡単にはできぬこと」


確かに、普通の人間であれば、構える暇なく肩を撃ち抜かれていただろう。


由羅の瞬発力なら、銃という飛び道具でなければ回避できたはずだった。


…しかし、今回は相手が悪すぎた。


利き腕を負傷し、周りは家来に取り囲まれている。


由羅に逃げ場などなかった。