Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

由羅の本気を嫌というほど感じ取った颯は、観念したかのようにため息を吐く。


「なんだ?」

「あいつのこと…、好きなのか?」


その問いに、由羅の刀がわずかに動く。


しばらく由羅は黙っていた。

そして、ゆっくりと口を開いた。


「…私は、“好き”という感情がよくわからない。ただ…、そばにいると安心する。…それだけだ」


すると、由羅の答えを聞いた颯がフッと笑う。