Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

次第に、刀を握っていた手の力が緩む。


“頼む、由羅…!殺さないでくれっ!”


竜之助と約束していたはずだったのに…。


“もうこれ以上、由羅の手が血で汚れるところなんて見たくない”


自分を想ってくれる竜之助のためにも、これ以上手は汚さないと決めたのに…。


市を傷つけられ、我を忘れていた。


いつの間にか、無感情に人を殺める“黒蝶”になっていた。