Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

…そのとき!


「…殺さないでーーーーー!!!!」


まるで由羅の背中に覆い被せるように、後ろから叫び声が飛んできた。


振り返ると、口を縛っていた布が解けた、涙目の市がいた。


いつもは無邪気な笑顔を見せる、市。


こんな真剣な…、なにかを訴えかけるような目は初めてだった。


「…お姉ちゃん!ダメだよ、殺したらっ…」

「なにを言うっ。さっきまで市、お前が殺されようとしていたのだぞ!?」