Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

そして当の本人の由羅は、男の隣で身を屈めていた。


その由羅の手には、小刀が握られていた。


「…どっ、…どうなってんだよぉぉぉ!!?」


男の震える叫び声が小屋に響く。


男が視線を向ける先には…。

刀を握った状態で転がる…男の右腕が落ちていた。


腕から夥しい量の血を流し、その場で悶え苦しむ男。


もはや、市を捕らえていられる余裕は男にはなかった。