Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

殺しは日常茶飯事。

人を殺すことに、わざわざ感情なんて持ち合わせていなかった。


故に、血で手が染まることにもなんとも思わなかった。


…しかし。

由羅のことを思い、それを止めてくれる人がいる。


そう思うと、由羅の冷め切っていた心が、ほんのりと温かみを帯びた気がした。



「もう人は殺さない。…約束してくれるか?」


自分のことを思って、そんな言葉を投げかけてくれるのは…竜之助が初めてだった。