Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

きっと“忍”であることを知ったら、竜之助は離れて行くと思って、“踊り子椿”を演じ続けた。

しかし竜之助は、由羅の正体を知っても態度一つ変えなかった。


それに、どれだけ由羅の心が救われたことか…。



「もうこれ以上、由羅の手が血で汚れるところなんて見たくない」


竜之助は、由羅の手をギュッと握り締める。

由羅は、その手を振り払うことはできなかった。