Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

しかし、相手が素直に市を引き渡してくれるとも思わない。


顔を見られる以上、簡単に逃すわけにはいかなかった。


「頼む、由羅…!殺さないでくれっ!」


すると突然、竜之助が由羅の両肩を掴んだ。


「なにを言って…。市を連れ去ったヤツらだぞ…!?」


どちらかと言えば、竜之助の方が敵に対して憎悪があるはずなのに…。

そんなヤツらに、情けをかけるつもりなのか…?