Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

そして、それを竜之助に見せる。


「血が渇いている。市が何者かに襲われたのは、もっと前だ。…と考えると、おそらくもうこの近くにはいない」

「…じゃあ、どうしたら……」


竜之助は、がっくしと肩を落とす。

まるで、魂が抜けてしまったかのようにしゃがみ込む。


そんな竜之助に、由羅は声をかける。


「安心しろ。手掛かりなら、まだある」

「え…?でも、手掛かりが草履だけじゃ…」