Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

顔色が変わるとは、まさにこのこと。

こんなに取り乱した竜之助は、今まで見たことがなかった。


「落ち着け、竜之助っ」

「…落ち着いていられるかよ!市の身になにかあったんだぞ…!?」

「それはわかっている。しかし、市は近くにはいない」


竜之助と違い、由羅は至って冷静だった。


「…なんで、そんなことがわかるんだ…?」

「見ろ、これを」


由羅は、血痕の着いた石を手に取る。