Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

そこには…。


「…なんだよ、あれ…」


竜之助は、思わず息を呑んだ。


2人の視線の先には、紅い斑点の着いたゴツゴツした石…。


歩み寄ってみると、その斑点は…血痕だった。


しかも、そのすぐ近くには…。


「これ…、市の草履だっ…」


片方だけ転がる…市の草履があった。


「…どういうことだよっ。市は…、市はっ…!?」


竜之助は、市の草履を握り締めて辺りを見渡す。