Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

ゴツゴツした拳ほどの石が落ちている河原を川沿いに上って行くと、雑木林の入り口に辿り着いた。


街からは少し離れていて、ここまで歩けば人通りもなかった。


まさか、こんなところまで市がくるわけ…。

由羅はそう思って引き返そうとした。


…そのとき。


向き直ろうとする由羅の足が…ピタリと止まった。


…それは、由羅の視覚の端にあるものが映ったから。