Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

よって、今この時間帯は自由に外出ができるのだ。


「それなら、家族にも会いに行けるしいいな」

「まぁな。でも、それがなんと言うか…」

「なんだ?」


竜之助は、口をへの字に曲げる。

嬉しそうな表情ではない…。


「つまり、自由な時間があるということは、暇な時間があるということ。それは、下っ端兵の証なんだよ」


殿様の目に留まり、兵の中でも位が上がれば、昼夜問わず城に居続けなければならない。