Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「…ん?なんて?」


聞き取れなかった竜之助は、由羅に耳を傾ける。


「…だから。私の名前は、“椿”…じゃない」


自分でも、鞍馬一族でない者になにを話しているんだろうと思った。


しかし、竜之助に対する由羅の気持ちは…もう止めることはできなかった。


「私の名前は、“由羅”。鞍馬一族の忍だ」


由羅は、竜之助にすべてをさらけ出した。


もう隠すものはなにもない。