Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

由羅はすぐに反撃できるように、帯の中に小刀を忍ばせていた。

由羅が人を殺すのには、これで十分。


菊葉城が近づくにつれ、徐々に鼓動が速くなる。

由羅は平常心を保つために、深呼吸をした。



「…おっ!あなた様は」


由羅の姿が見えて、すぐに門番が反応した。


「椿様、ようこそいらしてくださいました」


由羅の予想に反して、門番は丁寧に頭を下げた。