Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

竜之助は事もあろうに、歩み寄ってこようとする。


後ろへ下り、すぐに頭からマントを被る由羅。


由羅は、これまでにない大失態を犯した。


顔を見られただけではなく、顔見知りに正体がバレてしまった。

偽りようがなかった。


…もはや、殺すしかない。



「椿、なんでこんなところにー…」


駆け寄る竜之助に向かって、刀を構えた。


「…なんだよ、刀なんか構えて。俺だよ、竜之助だよ!」