Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

由羅は標的を定めるように、ゆっくりと顔を上げる。


そのとき…。


「…椿?」


闇夜に響く、小さな声。


…その声に、自然と体が固まる。

今までにないくらい、鼓動が打つのが速かった。


本当は、目を疑いたかった。

見間違いであってほしかった。


…なぜなら、由羅の目の前に立つ…殺すべき相手とは。

…なんと、竜之助だったのだ。



「…椿?やっぱり椿だよなっ!?」