Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

「…美影自身がっ?」


由羅にとっては、予想外の答えだった。


トラウマになるほどの怖い思いをしたというのに、なぜ自ら…。


「正直に言うと…本当は怖いよ。今でも手が震えてる」

「だったら、どうして…」

「それでも、依頼に出たいの。たくさん経験を積んで、早く由羅姉みたいな忍になりたいのっ」


美影は、ギュッと唇を噛み締めた。

その表情は、恐怖に怯えるものではなく、どこか…微笑んでいるように見えた。