Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

由羅には、心当たりがあった。


義秀は、重要な物や貴重な物は、鍵のかかる宝物庫ではなく、自分の寝室に隠すクセがある。


それは、義秀自身も自分で話していた。

なんでも、目の届く範囲にある方が落ち着くとかで。


戦の書は、豊川家将軍の戦術が書かれた大事な物。

いつ盗みに入られるかわからない宝物庫には置かないはず…。


…おそらく、それも義秀の寝室にあるのだろうと由羅は考えた。