小柄で、まだあどけない表情のこの子の名は、美影(ミカゲ)。


「美影、“様”はよせ。あと、いつも通りに話せ」

「でも、ちゃんとしないと周りに示しがつかないって言われて…」


美影は、いじけたように口を尖らせる。


「そんなことは気にしなくていい。お前は、私の妹なんだから」


由羅がそう言うと、美影は恥ずかしそうにはにかむ。


「…エヘヘへ。由羅姉(ユラネェ)がそう言ってくれるならっ…♪」