Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

そこへ、黒の着物に身を包んだ由羅が現れる。


「由羅様!」

「なんと、お綺麗なこと!」


里の者は、由羅を讃える。


月明かりに照らされると、青や紫色に怪しく輝く着物。

由羅は、里の者たちに微笑みながら祭壇へ向かう。


その祭壇の上では、里の長の陽蔵が待っていた。


由羅は腰を低くすると、陽蔵から手渡された盃を受け取る。


そして月明かりの下、盃に汲まれた酒を一気に飲み干した。