Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

すると青年は、優しく微笑んだ。


「さっき見てたんだ!笛の演奏もすばらしかったけど、キミの舞もすごいと思って!」


青年は、くしゃっとした笑顔を見せて、由羅に歩み寄る。


由羅は、もしなにかあったときにすぐに反撃できるように、帯の中に仕込んでおいた小刀に手を添えていた。

しかし、この青年の無邪気な表情を見ると、そんな警戒心も解かれた。


危害を加えるような人物でないと判断したのだった。