Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

体を起こした忍の手から、由羅は竹の筒を引き抜いた。


「私が汲んでくるっ!」

「でも、由羅さ……。あっ…、椿はずっと踊ってたんだから、休憩した方が…」

「いいのいいの!ちょっと気分転換もしに、ぶらぶらしたかったからっ」


笑顔で人のために動くのは、人柄のいい椿の設定。


由羅は竹の筒を片手に、人混みの中へ入っていった。


残された忍たちは、由羅の後ろ姿をぼんやりと眺めていた。