Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜

いつもと違い、化粧もして、普段は身に付けることのない赤色の艶やかな着物を着る。


扇子を片手に華麗に舞う由羅の姿に、人々は惚れ惚れする。


由羅目当てで、この商店にきている客もいるほど。


「やっぱり、椿(ツバキ)の踊りは最高だっ」

「ああ。いっそのこと、この町に住んじまえばいいのにっ」

「そうすれば、毎日でも椿を見られるのになぁ!」


人々が口々に言う“椿”とは、由羅の源氏名。